イラスト:畠中 美幸
関西地方にあるA整形外科診療所では、事務職員5人のうち一番経歴の長いB子が主任を担っている。看護師やリハビリスタッフなどとの橋渡し役として、また事務業務全体を管理してもらう目的で主任に就いてもらっているが、責任のある業務から逃げる姿勢が顕著に見られるようになっていた。
C院長はB子に全幅の信頼を置きたいものの、今は診療所運営における大きな悩みの種となっている。主任たるもの、現場の困り事に率先して動き、その組織運営を担うべきだが、現実のB子の働きは程遠い状態にあると感じているためだ。院内で問題が発生するたび、B子は現場から離れ、対応を避けてしまっていた。
例えば、患者と事務職員との間にトラブルが起きても、途中で仲裁に入ったり解決案を提示したりせず、トラブルを起こした職員に終始対応させようとしてしまう。また、新しい仕事を任せようと打診しても、やれない理由を次々と述べ、他の職員に委ねて自ら対応しようとしない。結局、他の部門の主任とのミーティングに参加しているだけで、新しい業務は院長自らが担わなければならない状況が続いていた。
そんなB子の働きぶりに、C院長は腹立たしさを抱く一方で、主任業務を任せられる職員が他におらず、やりきれずにいる。仮に、他の事務職員4人から主任を選ぶにしても、B子とは経験年数や実務レベルに差がある上、小さな組織ゆえに後輩が先輩を差し置いて上に立つことを嫌がる様子が容易に想像できる。どう対処すればよいか困ったC院長は顧問の社会保険労務士に相談した。







