Illustration:ソリマチアキラ
長作屋が狙われている。ある上場企業の子会社の薬局チェーンのA社長が、しきりとボクに接近してきているのだ。Aさんは40代半ば、旧帝国大学の経済学部を卒業し、外資系コンサルティングファームで経営を学んだというピカピカの経歴の持ち主。親会社が、彼をどこかから引っ張ってきて社長に据えたらしい。
確かに彼は弁が立つ。論理的で、薬局のビジョンや生き残り策を語らせれば天下一品だ。周りの人たちは彼を褒めたたえるが、どうもピンと来ない。現実味がないのだ。経営は理論じゃない。ボクは、「実績こそが全て」でやってきた。







