——転職してみていかがですか?
 重視していた条件はすべてクリアしています。年収も当初の希望よりアップしました。当直や急患で呼び出されることがないのもいいですね。以前は出席しづらかった学会への参加も融通を利かせてもらえます。医局にいた当時は自分も発表しなければいけなかったため、それだけで精一杯でしたが、今はじっくり聞く余裕ができて勉強になっています。

——最後に転職を考えている医師に、アドバイスをお願いします
 医局にはいろいろなタイプがあると思います。いろいろとうるさくても後々まで面倒を見てくれるところもあれば、あまりうるさく言わないけれど面倒見が悪いところも。私の場合は後者でしたが、前者なら医局に残ってもメリットはあると思います。いざという時にバックがあるのは心強いですしね。いずれにしても、医局とケンカ別れするような辞め方はしないほうがいいでしょう。医師の世界は狭いですから。私も医局を辞めたあとでも、アルバイト医師を派遣してもらうなどで交流は続いています。

 また、自分の経験からも、転職先の経営状態はしっかり見極めることをお勧めします。条件面や金銭面なども、言うべきことはしっかり伝えたほうがいいでしょう。言わずにいると“なあなあ”にされることもありますから。