紹介会社からの連絡、間が空くと不安になる
—年収はどうなりましたか?
前の病院の時の年収が1400万円でしたが、今の病院では1700万円になりました。病院側からの最初の条件提示では1600万円だったのですが、紹介会社の方が頑張ってくださったおかげで、100万円ほど上がりました。そして懸案だった休日の取得も、前の病院では休日が月に2〜3日だったのが、今では土日が確実に休めます。帰って寝るだけで終わってしまっていた休日が、今では非常に有意義に過ごせています。
もうひとつの病院は年収が1600万円ほどで、条件的な差はほとんどありませんでした。ただ、決め手になったのは、どちらが自分を大事にしてくれるかということと、自分のやりたい仕事ができるかということです。それをよく考えた結果、今の病院にしました。現状には非常に満足しています。
—紹介サイトや医師紹介会社に満足していますか?
少々面倒な点はありましたが、自分で直接交渉することに比べたら、良かったと思います。紹介サイトをいくつも見ていると、まともな所かどうかはだいたい分かるような気がしてきました。全く人材情報の更新をしていないところや、サイトが見づらいところは、その時点で見るのをやめました。また、個人情報の登録のしやすさも、そのサイトを判断する上で重要だと思います。ある紹介サイトでは、いきなりエントリーシートが表示され、すべて書いて送ってくれと求められるのですが、医師としての仕事をしながらの転職活動で、最初からそこまで要求されても無理です。
1つだけ不安に思ったのは、紹介会社の方とのやり取りです。「医師←→医師紹介会社←→病院」というやり取りの中で、病院からの情報は紹介会社の所でワンクッション置かれるわけです。進ちょく状況を知らせるメールが1週間くらい届かなかったことがあり、非常に不安になりました。待っている身としては、交渉がうまくいっているかどうかは、気になるものです。今回の転職活動では、こちらから問い合わせのメールを紹介会社の担当者に送りましたが、本来は間が空かないような紹介会社を選ぶという方が、よいのかもしれません。
—医師紹介会社の仲介は転職活動で必要でしょうか?
すべての段階でとは言いませんが、金銭的な条件交渉の時には紹介会社の存在は必要でしょう。そういう話し合いに、慣れていない医師がほとんどでしょうから。それに、紹介会社が間に入ったからと言って、条件が悪い方向になってしまうことはないと思います。紹介会社もそれが仕事ですし。しかし、自分の業績を上げるために、どこでも良いから押し込んでしまおうというところならば、すぐに変えた方が良いと思います。
今回の場合、私についてくれた紹介会社の担当者は、うまくやってくれたなと思っています。結局4社と付き合いましたけど、本当に様々なタイプの方がいました。大企業の若手の方、個人事務所の元MRの方、小さい事務所の年配の方などでした。それぞれに、得意な領域があったようです。
ただ注意すべき点としては、依頼する紹介会社と病院との間に、一定の取り引き関係がないと成功は難しいということです。例えば、自分がよく知る紹介会社の代理人がいたとして、その人に取り引き関係がない病院へ売り込みに行ってもらっても、門前払いされることもあるようです。行きたい病院が決まっている場合、紹介会社を選ぶときにはこの点にも気をつけたほうがよいと思います。